※敬称略・順不同

藤元明緒

スクリーンに迸る命の躍動が、ボクたちに生きることを渇望させる。俳優たちの情熱が結集した奇跡の一本。ぜひ映画館で!

松本優作

人間であることを忘れなさい。その恐ろしい言葉が脳裏に焼き付き離れない。あちら側とこちら側。そのギリギリのラインで苦しむ主人公を中心とした本作には、人間の醜さと怖さ、そして微かな救いが確かに映っている。苦しみの中に救いはあるのか。もしかしたら、苦しみの中にしか救いはないのかもしれない。苦しみを背負って産み落とされた本作は、まさに救いそのものだ。命を削り全身全霊で臨んだ制作陣に、心からの祝福とエールを贈りたい。

福名理穂

主人公の表情、仕草、目線、全てを取り逃がしたくない一心で食い入るように観ました。家族の幸せを願っているけれど、正解が分からないもどかしさをヒシヒシと感じてとても切なかったです。依存症の人が取り残されない世界を私も願っています。是非、観て欲しいです。語り合いましょう。

矢野瑛彦

力作。まるでドキュメンタリーを観ているかのような感覚になった。命とは、この世に産まれ落ちた瞬間に存在するのではなく、生きていることを意識して、初めて鼓動が脈打つのだと、この映画に思い知らされた。

足立紳

これを作らねば次には進めない。身を削って作る。しばしば聞く言葉ですが、初めてそんな実感を目の当たりにした気がしました。そして作り手のそんな思いが、すべての俳優陣に乗り移っているかのようにも見えました。きっと観る側もそんな思いに翻弄されるはずです。

寺本郁夫

公衆電話ボックスが主人公を見つめ誘うような視線を投げてくる。「お前が禍いなのか?」と問いかける人物の背中が真っ直ぐに伸びている。そういった細部がしっかりした力で語りかけてくる映画だ。弱さは罪だとの簡単な断罪に人を導くことを拒否する、それは映画の力だ。

原一男

ゴツゴツと無骨な印象の描写。直球ど真ん中勝負と言わんばかりの演出。汗とツバキが飛び散るエネルギーが迸るような演技の連続。いや、けなしているわけではない。逆だ。徹頭徹尾、気負いに満ち満ちた作品を久方ぶりに観た。将来どんな監督に育っていくのか期待してみようか、と思わせる新人監督の登場だ。監督は観客が育てるものだ。この新人監督をあなたは、どう育っていって欲しいと思うだろうか?

渡辺いっけい

主人公の眼は絶えず開いている。絶望を経験しつつも閉じる事はない。そこに監督の想いと願いが込められている気がする。

片岡礼子

注目をする。記憶に残す。
それは伝わりにくくとも想いや愛の形であり、 ユウサクと煌めく時間を共有できた時、一瞬でも悪夢が昇華され前進した気持ちになること。
諦めないでいてほしいこと。難しいと分かってもいること。いま生きていること。それらすべてを生きていた証だと強く思っていたいこと。スクリーンからそんな時間を浴びました。

宮川博至

救われたいのに邪魔をする。
それは弱さか本能か?
空っぽな人を、幸福で満たす。
何で満たすか?
ただ、それだけ。

橋爪遼

日常に蝕まれ、日々に絶望しながらそれでも「生きる」そして明日を迎える。
「きっといつかは出会う事になっていたであろう」 観終わった瞬間、そう感じたのはおそらく僕の回復が始まった中で初めて出会った作品でした。
映画が終わった後、苦しさもありながら、それぞれのキャラクターの行く末が気になったのは、「物語が生きていた」作品だからだと思います。

 

笠井信輔

圧倒的なリアリティ 命を削った役者たちの魂のぶつかり合い
これは薬物中毒だけでなく 前に進むことができないすべての人たち、そして 彼らを救おうとするする人たちへのエール
人助けは自分自身と向き合うことになると言う深い結論まで見出す脚本、主演、監督、小関翔太の実体験が結実している
脱帽ーー

賀々贒三

万物は重力から逃れることはできない。我々がまだ太陽に落っこちないのは、地球が公転軌道を落下し続けているからだ。ということを、観ていて思い出しました。
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